そんな疑問をお持ちのあなたに向けて「行政書士の試験内容」をわかりやすく解説しています。
この記事を読めば、要点を一通り抑えることができますよ!
目次で読みたいところから読めます↓
行政書士の試験内容
難易度・合格率
行政書士試験の、過去10年間の平均合格率は約11%です。100人受験すれば約90人は不合格という、わりと過酷な試験です。現実的に考えれば決して簡単とは言えないでしょう。
宅建と行政書士、両方合格している僕の感想としては「合格率は5%しか変わらないけど、3倍くらい行政書士が難しく感じました。」
過去10年間の合格率推移
![合格率グラフ](https://gyosei-shikaku.com/wp-content/uploads/2020/05/507e4293a81b1612ff5b401f8da0cf87-1024x627.jpg)
平成29年度は合格率が15.7%と高い。一方で、平成22年度の合格率は6.6%とかなり低いことが見てわかります。
行政書士は絶対評価の試験制度です。絶対評価とは「180点で合格」というように合格基準が明確に決まっているもの。問題が難しいと合格も難しくなる特徴があります。
逆に「年度によって合格点が変わる」ような評価制度を、相対評価といいます。たとえば宅建試験は相対評価なので、過去10年を見ても合格点が31〜37点で毎年違います。
参考:【結論】行政書士に合格するため必要な勉強時間【各サイト意見一覧】
次は試験内容を見ていきましょう!
試験内容
試験内容は下記の通り。
試験時間 | 180分 |
---|---|
合格ライン | 300点中180点以上 |
科目 | 大きく「法令科目」と「一般知識」に分類(詳細は下で) |
行政書士試験では「足切り」が設定されています。合計で180点以上を獲得しても、科目ごとの足切りラインを下回ると不合格になります。
なお、足切りに関する詳細は「行政書士試験の足切りは何点?回避するための対策法3つ紹介します」にまとめています。
法令科目(244点中122点未満は足切り)
法令科目の内訳は下記のとおり。
- 基礎法学
- 憲法
- 民法
- 行政法
- 商法・会社法
一般知識(56点中24点未満は足切り)
- 政治・経済・社会
- 情報通信・個人情報保護
- 文章理解
まとめ表
![行政書士の配点表](https://gyosei-shikaku.com/wp-content/uploads/2020/05/39b4f275a3d5bf313fbb7d3c3fabad04-1024x488.jpg)
民法と行政法は問題数が多いため、特に重要な科目です。
受験資格
このような疑問をお持ちの方もいるかと思いますが、ご安心ください。
行政書士試験には受験資格はないため、誰でも受験可能です!
そして老若男女さまざまな人が合格しています。
ちなみに最年少合格者は15歳・最年長合格者は79歳。すごい・・・
次は費用面について見ていきましょう!
費用
独学であれば「14,480円〜」が最低ライン。
内訳は下記のとおり。(テキスト・過去問はAmazonの金額を参考にしてます)
- 受験手数料・・・7,000円
- テキスト・・・3,300円
- 過去問・・・4,180円
本気で合格をねらうなら、上記にプラスして「六法」や「模試」が必要になります。(それぞれ3,000円程度)
最近は、独学と変わらないくらいの低価格な通信講座もあります。
「手堅く合格したい」という人は、選択肢として頭の片隅に置いておきましょう。
試験概要
試験日 | 11月8日 13:00〜16:00(3時間) |
---|---|
試験場所 | 全国の試験場 |
試験科目と内容
(合計60問) |
行政書士の業務に関し必要な法令等(46問) →基礎法学・憲法・民法・行政法・商法・基礎法学 行政書士の業務に関連する一般知識等(14問) →政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解 |
試験方法 | 「行政書士の業務に関し必要な法令等」は択一式及び記述式、「行政書士の業務に関連する一般知識等」は択一式 |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
受験手数料 | 7,000円 |
通信講座フォーサイトによると、法律の学習経験がある人で300〜500時間。
初学者は800〜1000時間とのこと。
参考までに、法律の学習経験(宅建)がある僕は、行政書士の合格に630時間ほど勉強しました。
![](https://gyosei-shikaku.com/wp-content/uploads/2020/07/03038318c45c77de108c03b97206c708-320x180.jpg)
実際どんな問題が出題されるのか
言葉ではなかなかイメージしづらいと思います。なので、実際に本試験で出題された問題を用意しました。
見てもサッパリ意味不明だと思いますが、勉強してればすぐに覚えられます。
(長いので興味ない人はスクロール推奨)
問題25
上水道の利用関係について、最高裁判所の判例に照らし、妥当な記述はどれか。
1 市町村は、給水契約の申込みに応じる義務があるが、現に給水が可能であっても、 将来において水不足が生じることが確実に予見される場合には、給水契約を拒むこ とも許される。
2 マンションを建設しようとする者に対して市町村がその指導要綱に基づいて教育 施設負担金の納付を求めることは、それが任意のものであっても違法であり、それ に従わない者の給水契約を拒否することは、違法である。
3 市町村は、利用者について不当な差別的取扱いをすることは許されないから、別 荘の給水契約者とそれ以外の給水契約者の基本料金に格差をつける条例の規定は、 無効であり、両者を同一に取り扱わなければならない。
4 水道料金を値上げする市町村条例の改正がなされると、給水契約者は、個別の処 分を経ることなく、値上げ後の水道料金を支払う義務を負うこととなるから、給水 契約者は、当該条例改正の無効確認を求める抗告訴訟を提起することが許される。
5 水道料金を納付しない利用者に対する給水の停止措置は、市町村の条例を根拠と する公権力の行使であるから、これを民事訴訟で差し止めることは許されず、水道 の給水停止の禁止を求める民事訴訟は不適法である。
行政書士試験に合格するには暗記が必須です。なので暗記が苦手な人にとっては苦行だと思います。
でも安心してください。また別の記事で「暗記が苦手な人でも合格できる方法」を紹介しようと考えています。
まとめ
「行政書士の試験内容」は理解できましたか?
行政書士は受験資格がなく、誰でも受験できます。そのため努力すれば小卒だろうと大卒だろうと学歴関係なく行政書士になることが可能。
行政書士はスキルアップを考えている20代の社会人に特におすすめな資格です。
行政書士試験について、より詳細な情報は一般財団法人行政書士試験研究センターで確認することができます。